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【C# LINQ】Aggregateメソッドの基本的な使い方と3つのサンプルコード

【C# LINQ】Aggregateメソッドの基本的な使い方と3つのサンプルコード
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こんにちは!

プログラミングをしていると、「配列やリストの要素を1つにまとめたい」「計算結果を累積していきたい」といった場面に出会うことはありませんか?

forループを使えば実装できるけど、もっとスマートな方法はないのかな
Aggregateって聞いたことあるけど使い方がわからない
どんなときに使うのが正解なんだろう

そんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、C#のAggregateメソッドについて、基礎から実践的な使い方まで、詳しくご紹介します。

この記事は次のような人におすすめ!
  • C#でコレクションの要素を集計する方法を知りたい
  • Aggregateメソッドの使い方をマスターしたい
  • LINQをより効率的に使いこなしたい
  • forループを使わずにスマートなコードを書きたい

この記事を読めば、Aggregateメソッドの使い方が分かるだけでなく、具体的なケースでどう活用すればよいのかも理解できるようになりますよ!

それでは、順を追って詳しく見ていきましょう!

Aggregateメソッドとは?

Aggregateメソッドは、C#のLINQ(Language Integrated Query)に含まれる拡張メソッドの1つです。シーケンス(配列やリストなど)の要素を1つずつ処理して、最終的な結果を1つ返すために使用します。

簡単な例を見てみましょう。


int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5 };
int sum = numbers.Aggregate((x, y) => x + y);
// 結果: 15 (1 + 2 + 3 + 4 + 5)

このコードでは、配列の要素を順番に足し合わせていき、最終的な合計値を得ています。Aggregateメソッドは、このような累積的な処理を非常にシンプルに書けるのが特徴です。

従来のforループを使った場合、同じ処理は以下のように書く必要がありました。


int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5 };
int sum = 0;
for (int i = 0; i < numbers.Length; i++)
{
    sum += numbers[i];
}
// 結果: 15

Aggregateメソッドを使うことで、コードがより簡潔で読みやすくなります。

Aggregateメソッドの基本的な使い方

Aggregateメソッドには、主に3つのオーバーロードがあります。それぞれの使い方を詳しく見ていきましょう。

基本形:引数1つ

最も基本的な形式は、処理を表すラムダ式を1つ受け取るパターンです。


public static TSource Aggregate<TSource>(
    this IEnumerable<TSource> source,
    Func<TSource, TSource, TSource> func)

この形式は、コレクションの要素同士を同じ型で演算する場合に使用します。

例えば、文字列の連結を行う場合。


string[] words = { "Hello", "World", "!" };
string result = words.Aggregate((current, next) => current + " " + next);
// 結果: "Hello World !"

数値の掛け算を行う場合。


int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5 };
int product = numbers.Aggregate((current, next) => current * next);
// 結果: 120 (1 * 2 * 3 * 4 * 5)

シード値を指定:引数2つ

2つ目の形式は、初期値(シード値)を指定できるパターンです。


public static TAccumulate Aggregate<TSource, TAccumulate>(
    this IEnumerable<TSource> source,
    TAccumulate seed,
    Func<TAccumulate, TSource, TAccumulate> func)

この形式は、初期値から計算を始めたい場合や、結果の型を元のコレクションと異なる型にしたい場合に便利です。

例えば、整数の配列から文字列を作る場合。


int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5 };
string result = numbers.Aggregate(
    seed: "Numbers:",
    func: (str, num) => str + " " + num.ToString()
);
// 結果: "Numbers: 1 2 3 4 5"

割り算の例(初期値を100とする)。


int[] numbers = { 2, 2, 5 };
double result = numbers.Aggregate(
    seed: 100.0,
    func: (current, next) => current / next
);
// 結果: 5.0 (100 / 2 / 2 / 5)

結果の変換:引数3つ

3つ目の形式は、最終結果を別の型に変換できるパターンです。


public static TResult Aggregate<TSource, TAccumulate, TResult>(
    this IEnumerable<TSource> source,
    TAccumulate seed,
    Func<TAccumulate, TSource, TAccumulate> func,
    Func<TAccumulate, TResult> resultSelector)

この形式は、計算の途中と最終結果で異なる型を使いたい場合に使用します。

例えば、数値の平均を計算する場合。


int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5 };
double average = numbers.Aggregate(
    seed: new { Sum = 0, Count = 0 },
    func: (acc, num) => new { Sum = acc.Sum + num, Count = acc.Count + 1 },
    resultSelector: acc => (double)acc.Sum / acc.Count
);
// 結果: 3.0

Aggregateメソッドの簡単な3つのサンプルプログラム

Aggregateメソッドは、単純な計算以外にも様々な場面で活用できます。

JSONデータの構築

階層構造を持つJSONデータを構築する例です。


var items = new[] { "Apple", "Banana", "Orange" };
string json = items.Aggregate(
    seed: new StringBuilder("{ \"fruits\": ["),
    func: (sb, item) => sb.Append($"\"{item}\","),
    resultSelector: sb => sb.ToString().TrimEnd(',') + "]}"
);
// 結果: { "fruits": ["Apple","Banana","Orange"]}

HTMLテーブルの生成

データからHTMLテーブルを生成する例です。


var data = new[]
{
    new { Name = "John", Age = 25 },
    new { Name = "Jane", Age = 30 }
};

string table = data.Aggregate(
    seed: "<table><tr><th>Name</th><th>Age</th></tr>",
    func: (html, item) => html + $"<tr><td>{item.Name}</td><td>{item.Age}</td></tr>",
    resultSelector: html => html + "</table>"
);

ディレクトリ内のファイルサイズの合計

ディレクトリ内に存在するファイルの合計サイズを取得する例です。


public static long GetDirectorySize(string path)
{
    return Directory.GetFiles(path, "*", SearchOption.AllDirectories)
        .Aggregate(
            seed: 0L,
            func: (total, file) => total + new FileInfo(file).Length
        );
}

Aggregateメソッドを使う際の注意点

Aggregateメソッドを使用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • パフォーマンスへの配慮が必要
  • nullチェックを忘れずに行う
  • 可読性を意識したコード設計
  • 演算の順序に注意
  • メモリ使用量を考慮する

パフォーマンスへの配慮

大量のデータを処理する場合、Aggregateは各要素に対してラムダ式を実行するため、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。単純な集計処理の場合は、専用のLINQメソッドを使用する方が効率的です。


// 合計値を計算する場合はSumの方が効率的
int sum = numbers.Sum();

// Aggregateを使う場合
int sum = numbers.Aggregate((x, y) => x + y);

nullチェックの重要性

コレクションが空の場合、Aggregateメソッドは例外をスローします。


var numbers = new int[] { };

// 例外を避ける方法1
int sum = numbers.DefaultIfEmpty(0)
                .Aggregate((x, y) => x + y);

// 例外を避ける方法2
int sum = numbers.Any()
    ? numbers.Aggregate((x, y) => x + y)
    : 0;

可読性への配慮

複雑な処理を1つのAggregateで行うと、コードが読みづらくなることがあります。


// 読みづらい例
var result = data.Aggregate(
    new StringBuilder(),
    (sb, item) => sb
        .Append(item.ToString())
        .Append(item.GetType().Name)
        .Append(item.GetHashCode()),
    sb => sb.ToString()
);

// 分割して読みやすくした例
var processed = data.Select(item => new {
    Value = item.ToString(),
    Type = item.GetType().Name,
    Hash = item.GetHashCode()
});

var result = processed.Aggregate(
    new StringBuilder(),
    (sb, item) => sb
        .Append(item.Value)
        .Append(item.Type)
        .Append(item.Hash)
).ToString();

順序の重要性

Aggregateメソッドは、コレクションの要素を順番に処理します。演算の順序が重要な場合(例:除算)は、特に注意が必要です。


// 結果が異なる可能性がある
var numbers = new[] { 100, 2, 2, 5 };

// 左から右へ: 100/2/2/5 = 5
var result1 = numbers.Aggregate((x, y) => x / y);

// 順序を変更: 5/2/2/100 ≠ 5
var result2 = numbers.Reverse().Aggregate((x, y) => x / y);

メモリ使用量への注意

中間結果が大きくなる場合、メモリ使用量に注意が必要です。


// メモリを多く使用する可能性がある
var result = largeStrings.Aggregate((x, y) => x + y);

// StringBuilder使用する方が効率的
var result = largeStrings.Aggregate(
    new StringBuilder(),
    (sb, str) => sb.Append(str)
).ToString();

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まとめ

ここまで、C#のAggregateメソッドについて詳しく解説してきました。重要なポイントを改めておさらいしましょう。

  • Aggregateメソッドは配列やリストの要素を集計できる強力なLINQメソッドです
  • 3つのオーバーロードを状況に応じて使い分けることで、柔軟な集計処理が実現できます
  • JSONやHTML生成など、実践的な場面での活用方法を押さえることが大切です
  • パフォーマンスと可読性のバランスを意識して使用しましょう
  • メモリ使用量や処理順序には十分な注意が必要です
  • 他のLINQメソッドと適切に組み合わせることで、より効果的なコードが書けます
  • nullチェックや例外処理をしっかり行うことで、堅牢なコードを実現できます

Aggregateメソッドの習得は、C#プログラミングの幅を大きく広げる重要なステップです。単純な集計から複雑なデータ処理まで、様々な場面で活用できる強力なツールとなります。

基本を押さえて実践を重ねていけば、必ず使いこなせるようになります。今回ご紹介した使い方やサンプルコードを参考に、ぜひ実際のコードで試してみてください。

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